23 MAR 2008
トゥーランドット
2008年3月に国家大劇院で行われたオペラ『トゥーランドット 図蘭朶』をみにいきました。
実はオペラをみるのは初めて。途中で寝てしまわないかとちょっと不安でしたが、とんでもない!
どんどん引き込まれていって最後までまったくあきることもなく、当然寝ることもなく二時間半がほんっとあっというまで大感動〜〜!
今回みて初めてしりましたが、トゥーランドットの舞台は中国だったのですね。イタリアの作曲家プッチーニのオペラですが彼の最後のオペラなんだそうです。でも結局ラストまで書き上げることができなかったので、第三幕ラストは弟子が補筆して完成させたのだとか。

ラストの感動よりは、奴隷のリューが自殺するところが私は一番感動しました。王カラフの本物の愛はここにあったのではないかとさえ思ってしまいます。

テーマ曲と劇中歌に『茉莉花』が使われていました。『茉莉花』はもともと中国で流行した江南地方の民謡ですが、その後イギリス人によってヨーロッパにも紹介され、プッチーニがオペラで使うことになったのだそう。

プッチーニは、約80年前のヨーロッパで当時伝えられていた中国の寓話を元にこのオペラを作ったそうですが、物語の内容は冷酷なトゥーランドット姫が真の愛に目覚めるまでを描いたもの。

衣装もセットも相当な迫力です。ハスの衣装がなにより印象的でしたね。一番よかったのはリュー(柳儿)が登場する場面。この場面のアリアは非常に心に響きます。第三幕のアリアはもう涙なしには聴けないといった感じ。本当に心に響く名曲。柳儿が切実に自分の気持ちを表現して訴えるところは、柳儿役の女優さんの表現力も相当ながらあまりに感動的でぼろぼろないてしまいました。

観客の人もかなり礼儀正しく、携帯の音が聞こえたのは一回だけ。京劇と同じように、見せ場で ”好!!!!”とか手をたたいてるおじさんはいたけれど(笑)、大半の女性はドレスアップしてきていてちょっとびっくり。まあでも広東語が多くきこえてた感じだったし、ちょっと北京の一般庶民という感じの人ではない人が多かったかな?