28 SEP 2004
宮廷料理 倣膳のお菓子(倣は人偏に方)
北海公園の中にある老舗の宮廷料理レストラン倣膳。

←この店先では、宮廷料理のお菓子を箱詰めにして
販売しています。
←雲豆巻 (インゲンマメのあんと、アンコでつくったお菓子)
とっても上品な甘さでクセがなく、口の中でふわっと溶けていく感じ。
豌豆黄(豌豆でつくった羊羹)    →
日本の芋羊羹みたいにあっさりした甘みと味わいの、つるっとはいるお菓子。
この二つのお菓子が宮廷料理に加えられた由来は、ある時、西太后が一人静かに休んでいると、表の通りからドラを鳴らす音がきこえてきたのだそう。何事かと思った西太后が御付のものにきくと、”豌豆黄”と、”雲豆巻”というお菓子売りの音だというので、そのお菓子売りを宮廷の中に呼びました。

お菓子売りが、早速この二つのお菓子を西太后に差し出したところ、一口たべた西太后はその甘くてさわやかな喉越しで、口の中にいれるとほろっと溶けていくおいしさにたちまち心を奪われ、たいそう気に入ったので、それから宮中で彼女の為にこのお菓子が作られるようになったのだそうです。
←小窩頭。(シャオウォートゥ)トウモロコシの粉で作った素朴なお菓子。

1900年、八カ国連合軍に北京をおわれた西太后は、西安に逃げる途中、ある農家の人から窩窩頭の差し入れをうけました。
空腹と疲れでぐったりしていた西太后には、それが最高の御馳走にうつり、たいそう気に入ったそう。
その後北京に戻ってきてからも、その窩窩頭を食べたいといったのですが、元々それは農民の食べる質素な食べ物。それをそのまま西太后にだすわけにもいかず、宮廷のコックが頭を悩ませ考え出したのがこの小窩頭。
とても大きかった窩窩頭を、手のひらサイズにし、トウモロコシの粉に大豆の粉を加え、たっぷりのお砂糖とキンモクセイのシロップをかけて蒸してつくったところ、西太后にも満足してもらえ、それからこれが宮廷料理のお菓子に加えられたのだそう。
←もち米の中に、あんこを入れたお菓子。日本のおはぎにどことなく味が似てる。でも、もっともち米の香りが強烈。
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